フジミの特シリーズキットは、精細なモールドと引き換えに、パーツの”合い”の悪さや加工のしにくさなど、
当方のグループのモデラーの間では知れ渡っているのですが。
こと、これが戦艦クラスになると、そう酷いものでもなく、中国製エッチングメーカーも力を入れて専用エッチングセットを
リリースしているので、とても作りやすく、楽しんで製作できました。

この作品の特徴として、木製甲板シールを使用しました。
特シリーズ第一弾の金剛にも木製甲板シールを施した経験があるのですが、いままで全く経年劣化もなく、
甲板表現の一つの手段として、依頼にも生かせることが出来れば、と思います。
ただ、貼り付けるだけではかなり明るい白木のようになってしまいますので、(史実艦艇の甲板は水分が飛び、日に
焼けるなどして、”かなり白かった”とも言われていますが。)独自の手法で多重塗装を施し、トーンを下げています。

あと苦労したのは、キットとしては完全に陸奥を再現した良キットなのですが、エッチングパーツセットはあくまで
”長門”なので、その相違点からくる、加工でした。

また最終フィニッシュはいつものほとんどフラットな仕上げよりも少しツヤを残しております。鋼鉄感を出すのに一役
かったのでは。と思います。

撮影機材を今回は被写界深度を深く取ることを優先して画素サイズをあえて小さいカメラを使用して撮影に望みましたが
目的は達成出来たものの、絶対的な解像度の低さや加工の耐性の悪さなので、少し苦労しました。
やはり一眼レフで撮るのがいいのかもしれません。今後の課題です。

戦艦 陸奥 開戦時 for FUJIMI

2012/8 竣工 フジミ-特キットベース

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